こんにちは@こんぶろぐです。
ジャワ島ではマリオボロ通り、プランバナン寺院遺跡、プロウィロタマン通り、ベチャ、チケット購入など色々をことを見ることができ、体験することができました。
どれもこれも非常にすばらしい体験で一生に残る想い出となるにちがいありません。
ですが、まさかこれら全てをふっとばすくらいの大事件がこのあと起るなんて、、、
TODAY’Sこんぶ出汁
●妻がデング熱にかかりました。
●デング熱っていったい何?
※TODAY’Sこんぶ出汁(ダシ)とは昆布出汁が料理の味に深みを与えておいしくしてくれる様に、みなさんの海外旅行に深みを与えて、少しでも”おいしくなる情報”を今後も少しづつ記事内に混ぜ込んでいきたいと思っています。
□最高に美味しいスープとの出会い。
7月中旬、私たちはずっと滞在していたプロウィロタマン通りのホテルから移動して、
ジョグジャカルタ駅(通称Tugu駅)よりも更に北にあるホテルに移動することにしました。
いくら安宿を探していたからといっても何でこんな遠くにしてしまったのだろうとちょっと後悔。当然歩いてはいけないのでホテルまではベチャとトランスジョグジャで移動です。
ホテル到着。前回のホテルですっかりプール付きの魅力に取り憑かれてしまった私たちは今回もプール付きのホテルを選んでしまいました。ここがそのホテル”Cakra Kembang Hotel(カクラ ケンバン ホテル)”です。
プール付きで朝食も付いて1人一泊1,300円程度。安い、安すぎるぞインドネシア!!
もちろん探せばドミトリーなどでもっと安いホテルはいくらでもありますが
今思えばこの時にこのレベルのホテルに泊まっておいて本当に良かったと思いました。
さて、無事にチェックインをすませて、恒例のホテル周りの探索&夕食探しです。
色々目ぼしいところはありましたが今回はじめに入ったお店はこの”Parsley Cafe”というちょっと小奇麗なレストラン。1階は有名なベーカリーショップになっていて2階がレストランになっています。屋台などに比べるとかなり贅沢な価格です。
日本食などもありましたがやはりかなり高かったので、贅沢しながらもそれなりのメニューをオーダーしました。そこで妻さんいわく「これまでの人生で一番おいしいマッシュルームスープ」と出会ってしまいました\(^o^)/
ジャンッ!
いくつもの大粒マッシュルームがクリームベースのスープに絶妙に溶け込んでいて、深い味のハーモニーが醸し出されています。さらに上からはそのスープにアクセントを生み出す甘いバニラソース。相性バツグン至高の一品です!
これには妻さんもおおよろこび!
かなりの量があるので2人でウマウマ言いながらシェアして完食です!
□天国から一転・・・風邪?
マッシュルームスープの天国の様な余韻にひたる妻さん。
夜ホテルに戻るとちょっと喉がイガイガする様子。
ちょっと風邪っぽい感じもするとのこと。
ホテル移動で疲れちゃったのかな?
今日は夜更かしせず持参してきたのど飴を舐めて早々に寝ることに。
翌日
7時
朝食を食べるために目覚めます。朝食付きの時は何気に早起きなんです!
妻さんは昨晩の風邪の様な症状が治っておらず、喉のイガイガよりもカラダの節々が痛くなってきたと訴えます。熱を計ると37.5℃ありました。
本格的に体調を崩してしまったかなと思い
今日は1日ホテルでゆっくりすることに。
9時
朝食に向かうも、妻さんは2口、3口しか喉を通らず
カラダも熱っぽいということで朝食を切り上げて部屋に戻ることになりました。
体温は38.5℃まで上昇。
持ってきていた風邪薬を飲んで部屋で安静にしていようとするも
カラダの節々がかなり痛むとのこと。
私は「大げさだな、熱が上がると節々も痛むよね。安静にして横になってな。」
と言うも、節々の痛さが尋常じゃないらしいです。
もしインフルエンザだったら?
もしマラリアだったら?
海外で体調を崩すと何がカラダに起こっているか想像がつきにくいです。
食事の変化、気温の変化、行動量の変化などとにかく変化がすさまじいため、日本にいた時の感覚で判断してしまうと後々大変なことになってしまう場合があります。
妻は病院に行きたいと言いました。
正直、私はその時”面倒くさいなぁ”と思ってしまいました。
慣れない英語もそうだが
どこの病院に行っていいかもわからない。
それを探すのも面倒くさい。
部屋にいるなら1日ネットサーフィンしてゴロゴロしていたい。
これがこの時の正直な心境です。
1日ゆっくりと休んでれば良くなるよ。
と、何の根拠もない説得をする私。
しかし、それでもやはり節々がどうしても痛いし
熱も上がってきているので病院に行きたいという妻さん。
私はしぶしぶ重い腰を上げ、ネットで病院を探し始めます。
が、病院はいくつか検索されるも、どの病院がいいのかまったくわかりません。
日本によくある民間の病院レベルなのか、大学病院レベルなのか?
日本語は通じるのか?そもそも英語すら通じないのでは?
距離は?
このホテルから近いのか遠いのか?
もう何もわからない。
私に出来る検索といったら
「ジョグジャカルタ 大きい 病院 日本語対応」
とかそのレベル。
本当情けないです。
隣で妻は苦しそうに横になっている。
私は苦しそうにスマホで検索している。
そこでふと思い出します。そう言えば「海外旅行保険」があったということに。
私たちはちゃんとそれぞれ海外旅行保険に入っていました。
”海外で体調を崩したら海外旅行保険にまずは電話をする。”
そんな簡単なことですら私は忘れてしまっていました。
とにかくすぐに海外旅行保険のポケットブックに載っている
緊急時の連絡先に電話をしなければ。
しかし、また問題がおこります。
私たちのスマホのどれも電話をかけることができませんでした。
私はSIMロックフリーにしているので現地のSIMカードを買って挿入すればいいのですが
ここまで何だかんだで電話を必要としてこなかったのと、ネットもホテルや外出先のフリーWi-Fiでどうにかなっていました。
ジョグジャカルタに着いた時に、空港で一度SIMカードの購入を試みたことがありましたが
なぜだか私の機種との相性が悪く、正常に接続することができませんでした。
それ以降は特に困っていなかったこともあってそのまま、なぁなぁになってしまっていました。
その時の苦悩はこちらからどうぞ。
インドネシア(ジャワ島)編1 バリ島からジャワ島に移動して気がついたこと
どうにかして電話をしなければと思った私はホテルに電話を借りられないかお願いすることしました。
ホテルのフロントにいって「妻が熱がある。病院に行きたい。だから電話をかして欲しい。」と言いました。
ホテルスタッフは一瞬「?」の様な顔をしましたが、私の必死さが伝わってくれたのか電話をかしてくれました。
無事に保険会社のスタッフと連絡をとることができました。
もちろん保険会社とは日本語でのやり取りです。
不足の事態が起こった時、日本語で話せるのがどれだけ安心できることなのかを痛感しました。
現在の症状とホテルの場所を伝えて、キャッシュレスで対応できる病院を探して部屋まで折り返しをくれることになりました。その時、念のためですが「マラリアの可能性も疑っているから、その検査もできるくらい大きな病院を探してください」ともお願いしました。
45分ほどして折り返しの電話がきました。
このホテルから車で20分くらいの所に”JIHホスピタル”という大きな病院があるとのことで話をつけてくれました。ただしこの病院には日本語ができるスタッフがいないと。
妻さんの容態もドンドンと悪くなっている中、もう一刻も早く病院に行きたかったため
その病院にいくことに決めました。
私たちはホテルにタクシーを呼んでもらいJIHホスピタルに向かいます。
12時30分
タクシーで病院に向かう中、空気を読めないアホ運転手が「明日はどうするんだ?予定は決まっているか?遺跡はみたか?なんならおれが案内するぞ?」的なことを言ってきて、「お前マジで何わけわかんねーこと言ってんだ?今の状況を見ろよ!おれらは病院に向かってんだよ!いいから安全運転で早く病院に迎え!」と心の中で叫びながら、適当に相槌をうち無視していました。
13時
病院に到着。
かなり大きな国際病院の様でちょっと安心。正面入り口前で降ろされます。
保険会社と話したとき「話は通してあるから行けば大丈夫です。」みたいなことを言っていたのでとりあえず総合受付っぽいところに向かい名前を伝えますが、私の発音が悪いのかスタッフが英語慣れしていないのかまったく言っていることが伝わりません。
そんな中そうえば保険会社の人がエマージェンシーがどうのこうのと言っていたことを思い出した私はエマージェンシー?と言ったら別の所に案内されました。緊急外来でしょう。
しかしエマージェンシーに着いて名前を言うもどうも予約とかされていないそうです。
どうなってんの保険会社?と思いながらも早く検査をしてもらいたかったので症状を伝え、パスポートと保険証券を見せて検査をしてもらえることになりました。
□まさかのデング熱に感染。
検査内容は血液検査です。さらに私たちは東南アジアということもあるので、マラリアやデング熱も少し(まぁ一応検査してもらっておくかくらいの気持ち)疑っていたので追加で検査してもらう様にお願いしました。妻さんはこのころには体温が39℃近くまで上がってしまっていました。
まさかの手の甲から注射をブスリッ。これがめちゃくちゃ激痛だったらしい、、、
採血の後、結果を待つ間は点滴です。
病院で診てもらっているからか、妻さんも大分落ち着いてきた様子。
点滴しながら待つこと約60分。
先生が検査結果を持って私と妻さんの所にきました。
色々と検査結果の説明をしてくれる。英語で。。。
ハッキリいってまったく聞き取れない。
日常会話すらままならないのに、医療の専門用語が含まれる英語とかもう絶対に無理。
わからない単語が出るたびに先生にストップをかけて丁寧に説明してもらう。
数字が色々と書かれた表を見せられます。
マラリアだのヘモグロビンだのアベレージだのという言葉は何となく想像がつく私たち。
その中である単語の項目に陽性反応が出ている。
これは何だ?と聞くとデング熱の菌とのこと。
つまり妻さんはデング熱にかかってしまっていました。
□デング熱って?
”デング熱”
その言葉を聞いたことがある人は多いと思います。
2014年夏に東京の代々木公園で約70年ぶりの国内感染が見つかり、代々木公園は封鎖され公園中に殺虫剤がまかれて一時期話題になりました。
デング熱の詳しいは情報は割愛しますがざっくりと概要だけ。
●デング熱はデングウイルスに感染している蚊を媒介として感染する病気。
●感染している蚊にさされても症状が出始めるのは2〜14日。(多くが3〜7日)
●デング熱は主に東南アジアや中南米で多く発生している。
●デング熱にはワクチンや特効薬がない。
●治療は対症療法のみ。
●空気感染することは無い。
●デング熱は適切な治療をすれば死亡率は1%以下と低い。
●デング熱が悪化するとデング出血熱やデングショック症候群になり死亡率が上がる。
参考:デング熱の症状とは?重症化すると危険?予防法や治療法・注意点など解説!
旅に出る前、予防接種を受けるにあたり海外の病気のことは色々と調べていました。
予防接種が必要な狂犬病やA型肝炎、破傷風、黄熱、日本脳炎、腸チフス、予防摂取が必要でなくても注意しなければならない病気としてマラリア、コレラ、ジカ熱、赤痢なども調べていました。
が、デング熱は完全にノーマークでした。
まぁ実際は知識だけあってもかかる時はどうしてもかかってしまうのですが、、、
デング熱にかかってしまうと日に日に体内の血小板が減っていきます。
その数値が一定を下回るとデング出血熱という更に重傷な病気になってしまい、最悪死に至ってしまいます。
この時の妻さんの数字は、幸い検査に来たのが早かったため 、まだ平均値内にありました。
本当によかった!
デング熱には残念ながら特効薬がありません。
熱が出たら熱を下げ、頭痛がしたら痛み止めを飲むなどの対症療法しかありません。
この日は先生から数種類の薬を処方してもらい、水分を大量に摂れと言われ、また明後日検査にくる様に言われて終わりました。
病院で呼んでもらったタクシーの中で妻さんはもうグッタリです。
40℃近い高熱、全身の節々の痛み、そして自分がデング熱にかかってしまったというショック。
まさかあの日ニュースで観ていた騒動が自分たちの身に起こってしまうなんて、夢にも思ってしませんでした。
一体いつ感染してしまったのでしょう?
当然ですがインドネシアにくる以上、蚊の対策はきちんとしていました。
観光する時はもちろん、朝食のためにちょっと部屋を出る時も、ちょっとコンビニに行くときも虫除けは欠かさずしていました。汗をかいたらきちんと塗り直しもしていました。
服装も気をつかっています。
暑い日でも欧米人の様にタンクトップにショートパンツなんていう”THE バックパッカー”な露出度MAXな服装はせず日本人らしく慎ましい服装に身をつつんでいました。
ただ、そこまでしても蚊にさされる時は刺されていました。
今振り返ると、”対策しているつもり”になってしまっていたのでしょう。
ある人のブログでは、インドネシアに10年住んでいて日に4、5箇所ほど蚊にさされてもデング熱に感染していない人もいます。
妻はわずか2週間ほどで感染してしまいました、、、不運です。
17時
とりあえず、検査を終えて薬も処方してもらって無事にホテルに戻ってこられた私たち。
食欲も無い妻さんのために近くのコンビニでゼリーと水、ポカリを購入。
ホテルのスタッフも心配そうに微笑んでくれました。
「ありがとう!薬ももらえたし。もう大丈夫だよ!」
私もこんな想いを込めて微笑み返しました。たぶんそこまで伝わっていないと思いますが。
早々にゼリーを食べさせ、妻さんは早速処方された薬を飲みます。
それにしても海外の薬って何でこんなに毒々しいのだろうか、、、
錠剤もデカイし、色もハデハデです。
さぁこれで薬も飲んだことだし、後は安静にしていれば体調も回復するだろう!
しばらくはゆっくりと療養しよう。
この時、弱々しいながらも妻さんはニッコリと笑ってくれました。
22時
本当の地獄はここからはじまりました、、、
長くなってしまったので後編につづきます。
インドネシア(ジャワ島)編9 妻の天国と地獄(後編) 〜デング熱闘病記と看病方法〜
コメント